厚生労働省から、令和元年(2019年)11月20日に開催された「第22回 労働政策審議会雇用環境・均等分科会」の資料が公表されました。
今回の分科会では、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律の施行期日を定める政令案要綱」について諮問が行われたほか、「事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針(案)」などの概要が提示されました。
施行期日を定める政令案要綱については、注目のパワハラ防止対策の法制化が、大企業では「令和2年(2020年)6月1日」施行、女性活躍推進法における行動計画の策定・情報公表義務の対象拡大〔301人以上 → 101人以上〕は「令和4年(2022年)4月1日」施行といった内容となっています(前回の分科会で示された案と同様)。その内容で諮問が行われましたので、ほぼ確定といます。
指針(いわゆるパワハラ防止措置等の指針)の案については、パワハラに該当する例・該当しない例が、「身体的な攻撃」、「精神的な攻撃」、「人間関係からの切り離し」、「過大な要求」、「過少な要求」、「個の侵害」という典型的な6類型に分けて示されています。
事業主が講ずべき措置の内容としては、「就業規則その他の職場における服務規律等を定めた文書において、職場におけるパワーハラスメントを行ってはならない旨の方針を旨の方針を規定し、当該規定と併せて、職場におけるパワーハラスメントの内容及びその発生の原因や背景を労働者に周知・啓発すること」などが示されています(前々回の分科会で示された素案から大きな路線変更はありません)。この指針(案)については、パブリックコメントを経て、年内をめどに正式決定される予定となっています。
パワハラ防止対策の法制化(パワハラ防止措置の義務化など)が具体化されてきましたね。施行期日に向けて、準備を進めておいたほうがよさそうです。詳しくは、こちらをご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_07971.html
※各規定・企業規模に応じた施行期日(案)を示した資料もあります(【参考資料1】参照)。