「警備員に対する「休憩時間」が実際には労働時間に当たるとして、ガス会社の子会社である警備会社が、所轄の労働基準監督署から未払い賃金を支払うよう是正勧告を受けていたことが、先月31日に分かった」という報道がありました。
同社によると、警備員の勤務は24時間交代で、休憩時間でも異常があれば委託元に出動することになっていたようです。 「使用者の指示があった場合には即時に業務に従事することを求められており、労働から離れることが保障されていない状態で待機等している時間」は、労働時間に当たるという判断基準がありますので、労働基準監督署は、同社の警備員に対する休憩時間を、労働時間と判断したのだと思われます。
このように、本来は「労働時間」であるにもかかわらず、「労働時間」として取り扱っていなかった時間が発覚。是正勧告を受けて、その時間分の賃金(未払い賃金)を2年分さかのぼって支払わされる、という事例は後を絶ちません。
最近、労働時間の適正な把握が重要視されていますが、これは、長時間労働の是正につながるほか、未払い賃金の発生の防止にもつながります。厚生労働省は、今年1月「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」を策定し、各企業への周知を図っており、この内容に沿った監督指導も実施されています。
「労働時間の考え方」も説明されていますので、確認がお済でない場合は、是非、確認しておいてください。
詳しくは、こちらをご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/dl/151106-04.pdf
リーフレットはこちら
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/dl/151106-06.pdf
本年8月から老齢年金の受給資格期間を短縮 日本年金機構からお知らせ
日本年金機構から、「平成29年8月から、老齢年金を受け取るために必要な資格期間が25年から10年以上に変更されました」というお知らせがありました。
既にご存知の方が多いと思いますが、施行日を迎え、今一度、周知が行われたようです。
〔確認〕受給資格期間の短縮の概要
これまでは、老齢年金を受け取るためには、保険料納付済期間(国民年金の保険料納付済期間や厚生年金保険、共済組合等の加入期間を含む)と国民年金の保険料免除期間などを合算した資格期間が原則として25年以上必要でした。
本年8月1日からは、資格期間が10年以上あれば老齢年金を受け取ることができるようになりました。なお、新たに老齢年金の受給資格を得られた方への最初の支払いは、基本的は、同年10月となります(8月分と9月分を支払い)。
詳しくは、こちらをご覧ください。
http://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2017/20170801.html
建設業の働き方改革 協議会が発足
建設業について、時間外労働規制の適用に向けて、発注者を含めた関係者による協議の下、適正な工期設定や適切な賃金水準の確保、週休2日の推進などによる休日確保等に関する取組を推進するため、政府は、「建設業の働き方改革に関する協議会」を設置し、今月28日に初会合を開きました。
冒頭のあいさつで、野上官房副長官は、新国立競技場の建設現場で働く入社1年目の男性が長時間労働による過酷な状況の中、自ら命を絶つという痛ましい事案が発生したことに触れ、「悲劇を二度と繰り返さない決意で長時間労働是正に取り組む」と述べたとのことです。
詳しくは、こちらをご覧ください。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/hatarakikata/kensetsu/dai1/siryou.pdf