厚生労働省から、今月15日に開催された「第18回透明かつ公正な労働紛争解決システム等の在り方に関する検討会」の資料が公表されました。
これまでに、「解雇無効時における金銭救済制度については、金銭救済を求める主体によって、労働者による申立(労働者申立)の仕組みと、使用者による申立(使用者申立)の仕組みが考えられる」とし、その基本的な枠組みが検討されてきました。
今回、これまでの検討を踏まえ、報告書(案)が示されましたが、その中で、
・労働者申立制度に関しては、解決金の水準に「上限額や下限額を設定することが適当」といった報告がされています。
・一方、使用者申立制度に関しては、不当な解雇や退職勧奨など、使用者のモラルハザードを招くことになるなどの意見を踏まえた上で、「現状では導入は困難であり、今後の検討課題とすることが適当」という報告がされています。
この報告書(案)については、労使双方の委員から異論が噴出した模様で、報道機関もそのことを取り上げています。検討会では、今月中に報告書を正式にまとめる予定ですが、その際、議論への賛否を併記した形でまとめるとのことです。今後の動向に注目です。
詳細は、下記サイトでご確認下さい。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000164691.html
厚労省 無期転換のためのハンドブックを更新
厚生労働省は、労働契約法の無期転換ルールに基づく無期転換申込みが平成30年4月から本格的に行われることを踏まえ、「有期契約労働者の無期転換ポータルサイト」を開設し、その中で、さまざまな支援メニューを紹介しています。
その一環として、無期転換制度の導入手順やポイントなどをわかりやすく紹介したハンドブックを作成・公表していますが、そのハンドブックを更新したとのお知らせがありました。
無期転換ルールが施行された平成25年4月から叫ばれていたいわゆる平成30年問題。もう直ぐ現実の問題になります。今一度確認しておく意味でも、一読されてはどうでしょう?
更新後のハンドブックについては、下記サイトをご確認下さい。
http://muki.mhlw.go.jp/policy/handbook_2017.pdf