介護が必要な高齢者の在宅生活の支援を目的に、昨年4月から始まった介護保険の「24時間地域巡回型サービス」について、厚生労働省は5月8日、今年3月末時点で、利用できる地域が運営主体の市町村や広域連合の7.6%(120自治体)にとどまっていると発表しました。
昨年末時点と比べると37の自治体で新たにサービスが始まりましたが、青森、宮城など10県では実施する自治体がありませんでした。
24時間サービスは、住み慣れた家での生活を支える環境を整備して、病院などの施設から在宅の介護に移行を促す政策の一つで、昨年度改正した介護保険制度の主要事業として始まりました。全国で1580の市町村や広域連合が介護保険を運営していますが、夜間対応する職員の確保や採算を不安視する介護事業者の参入が進んでおらず、厚労省の想定通りには普及していない実態が明らかになりました。
アイリス、新設拠点にパナソニック・シャープ退職者配置
生活用品大手のアイリスオーヤマ(仙台市)は5月7日、大阪市に家電製品の開発拠点を新設し、開所式を行いました。大規模なリストラを実施したシャープやパナソニックなど、大手電機メーカーを退職した技術者を即戦力として中途採用し、白物家電などの研究開発の強化を図ります。
アイリスの研究開発拠点はこれまで宮城県内の1カ所のみで、技術者の確保が課題とされていました。関西のメーカーや関連会社の退職者を確保するため、大阪に拠点設置を決定。昨年12月から採用活動を開始し、これまでに19人の技術者が入社しました。
大山健太郎社長は開所式で「大阪で(大手メーカーから)放出された優秀な人材を採用することで一段と商品開発をスピードアップしたい」と述べました。