2012/06/19 厚生年金基金、解散を容易に 国への返済減額を検討
厚生年金基金の見直し策などを検討している厚生労働省の有識者会議は、赤字の同基金が解散しやすくなるよう国への返済額を減額すべきだとした報告書の原案をまとめました。19日の会議で示す見込みです。ただ、減額分は厚生年金加入者全体で穴埋めすることになります。
厚生年金基金は公的年金である厚生年金の保険料の一部を国に代わって運用していますが、運用難から年金を払うだけの積立金を保有できていない基金も多数に上ります。こうした基金が解散するには、不足分を国に返す必要があります。返済は基金を構成する企業が連帯して行いますが、資金不足から連鎖倒産する恐れがでてきています。
AIJ浅川社長、逮捕へ
企業年金の運用に失敗して巨額の損失を出したAIJ投資顧問が、嘘の運用実績を示して2つの年金基金からおよそ70億円の資金をだまし取った疑いが強まったとして、警視庁は詐欺などの疑いで、AIJの浅川和彦社長の取り調べを始めました。容疑が固まりしだい詐欺と金融商品取引法違反で逮捕する方針です。
当たり前の話ですが、年金運用資産の決算報告書は、正規に作っていても判りづらいもの、作られた資料がデタラメだとしても見抜く事は容易ではありません。資産運用先の審査をもっと慎重にすべきです。