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2012/10/29 厚生年金基金制度、10年後に廃止

厚生労働省は11月2日に開く社会保障審議会年金部会の専門委員会に厚生年金基金の廃止改革案を示す。年内にも成案をまとめ、2013年通常国会に必要な法案を提出したい考えです。

厚生労働省が厚生年金基金制度を10年で廃止する改革案をまとめたのは、公的年金財政の悪化に歯止めをかける狙いがあります。厚年基金に任せきりでは、財政状況が改善しないとの判断によります。ただ、会社員の公的年金である厚生年金保険料で積み立て不足を穴埋めするやり方は、自己責任を原則とする企業年金制度の根幹を崩すことになります。

厚生年金基金配信に向けた改革案の骨格は以下の通りです。
1.法施行から10年で制度を廃止
2.厚生年金基金が抱える最終損失は厚生年金保険料で穴埋め
3.国から預かっている代行部分の返済額を減額
4.倒産した企業が抱えていた損失を別の加入企業が負担する連帯債務義務の廃止
5.他の企業年金制度への移行を促す


協会けんぽ医療費が12月中旬にも枯渇 借り入れ実施方針

中小企業従業員の健康保険を運営する全国健康保険協会(協会けんぽ)が支払う医療費が12月中旬にも枯渇する見通しであることが10月28日、厚生労働省の調べで分かりました。赤字国債を発行するための特例公債法案が成立せず政府が予算執行抑制を続け、協会けんぽに対する補助金支出を見合わせているためです。

医療費の枯渇時期の予想は、インフルエンザなどの感染症の流行で新たに増大する医療費を想定していません。このため厚生労働省は「枯渇が早まることもありうる。医療費の推移を見守りたい」(厚労省幹部)として、早ければ11月中にも枯渇する可能性もあるとみています。

協会けんぽから病院への医療費の支払いが滞ると、医療費の3割を自己負担している協会けんぽ加入者らが全額負担しなければならない事態に陥る可能性があることから、協会けんぽは銀行からの借り入れ方針を決めました。補助金が滞ることが原因の借り入れは初めてで、借金の利子は加入者が負担することになります。

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