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2012/09/18 健保組合、赤字で4割が保険料引き上げ

  大企業の会社員とその被扶養者が加入する健康保険組合の2011年度決算は、医療費の増加で3489億円の赤字になりました。赤字は4年連続となります。4割の組合が保険料を引き上げて収入を増やしたにもかかわらず、支出が上回る結果となりました。12年度の予算も5782億円の赤字で、健保の厳しい財政運営が続いています。
 
健康保険組合連合会が2012年9月13日に発表した、12年3月末で存在する1443組合の収支状況のまとめによれば、赤字組合は1101組合で、全体の8割を占めることとなります。この1101組合は積立金を取り崩し、医療費の支払いに充てています。収入は10年度比5%増の6兆6494億円でした。平均保険料率が0.315ポイント上がり、.987%になったことが寄与しました。保険料率を上げた組合は571組合で、過去最高となりました。
 
一方、支出は4%増の6兆9983億円で、内訳は医療費が2%増の3兆5293億円でした。組合員やその家族が減っているのに、医療費の総額と1人当たりの額はそれぞれ過去最高となりました。がん治療などで高額な薬を使ったり、先進的な治療を受けたりする人の増加が要因とみられます。
 
高齢者医療制度への拠出金は8%増の2兆8721億円となりました。拠出金は75歳以上が加入する後期高齢者医療制度や65~74歳の前期高齢者医療制度に払っています。保険料収入に占める拠出金の割合は44%でした。


AIJ年金資産消失事件受け自主取り組み決定/生命保険協会

生命保険協会は、AIJ投資顧問の年金資産消失事件等をきっかけに、自主的な取り組みを行うことを決定しました。年金資産消失事件の社会的影響を踏まえ、このような問題を未然に防止するため、どのような貢献ができるかを検討し決定したとのことです。生命保険協会では、会員各社が、引き続き、監督当局から示される再発防止策および法令等に基づく適切な対応を行うことに加えて、自主的な取り組みを通じ、企業年金の資産運用にこれまで以上に貢献できるよう、積極的に取り組んでいくとしています。
 
▽年金基金等の分散投資義務の適切な履行を促す取り組み
 年金基金等が策定する運用の基本方針および集中投資に関する方針に従い、年金基金等の分散投資義務が適切に履行されるよう、団体年金における一定の保険契約を締結する際に年金基金等の総資産に占める割合が適切な割合を超える場合には、年金基金等に対して許容できるリスクの範囲内であるかどうか等確認してもらうよう要請します。
 
▽特定保険契約の適合性確認の具体化および高度化に資する取り組み
 年金基金等から運用ガイドラインの提示を受けた際に、提示された運用の基本方針と齟齬が生じていないかを確認することや、正式な意思決定手続きを経ていることを確認することなど、適合性確認の具体化および高度化に資する取り組みを実施します。

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